俺様王子とヒミツの契約#11
「この…。悪党っ」
そう言ってまりあは手を伸ばしカメラを奪おうとしたが、アルの方の反応の方が速かった。
カメラをイルに投げる。
キャッチしたイルは一瞬戸惑うも、血相を変えて迫ってくるまりあの迫力に思わずたちあがる。
立ち上がり手を上に伸ばすと、天井に届きそうなその高さに、まりあは太刀打ちできない。
ぴょんぴょんと子供のようにイルの周りを飛び跳ねると、無理と悟ったのか跳ねるのを辞めた。
イルがホッとしたのもつかのま、まりあはイルの膝裏に蹴りを入れた。
「!」
膝がカクッと折れ、イルはバランスを失いテーブルに手をつく。
まりあはまんまとカメラ奪還に成功する。
まりあが勝ち誇った顔でアルをみると、アルは涼やかな顔で、さらにカメラを2台ほどとりだした。
そこにはキスをしている最中の2人の姿が写っていた。もう一台は名残惜しそうにとろけきった顔で唇を離すまりあが写っていた。
「はなからユスる気満々じゃないの。何が望みよ。」
まりあは桃太郎の足をどけさせて出来たソファのすぺーすに腰を下ろす。
---こういうのは弱い態度で臨んだら負けよ。
事件記者を経て今の立場になったまりあは、脅されることには それなりに対処ができるようになっていた。ただしいつもと違うところは、これは個人的に脅されているという事だった。
「我々と寝食を共にしていただきたい。」
「・・・。は?」
突然の話に、まりあは間が抜けた顔になった。アルはその顔をチラッとみると、構わず話を進めた。
「われわれは王子からしかエネルギーをいただけません。そして王子はあなた様からしかエネルギーをいただけません。ですから全員がここで一緒に暮らせばすべて丸く収まります。」
まりあはあいた口がふさがらない。
そこにアルがたたみかける。
「まりあ様は王子の主となられました。あなた様には王子に糧を与えるという義務がある。よろしいですね。」
「は、はい…」
まりあは思わず頷いてしまった。
そしてはっと気づく。
「いつ?いつまでよっ?!」
「次に月が満ちるまで。さすれば契約解除の儀式が行えます。」
「そう。次の満月まで…。って、それってほぼ一ヶ月じゃないのっ。」
アルがにやっと笑う。
「そういうことになりますね。部屋はどちらを使えばよろしいですか?」
---くやしいっ。手玉にとられているっ。この私がっ。
「部屋はいくつ必要なのよっ。3つまでしかあいていないわよっ。」
そうまりあが言うと、アルはニコッと笑った。少し陰湿さを感じる笑顔だった。
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