お嬢様の淫事#10~サイアイ~
バタンッ
屋上のドアが勢いよく開かれた。
谷田部はゆっくりと振り向いた。
そして、そこに仁王立ちになっている人物をみて、目を見開いた。
「れ、いか・・・・」
麗香は目を伏せたまま谷田部のもとへツカツカと歩み寄る。
バチィンッ
麗香の平手が谷田部の頬を叩いた。
谷田部は頬をおさえたまま麗香を見つめる。
「私に黙って、どこに行く気?」
「・・・・」
「なんでついて来いって言ってくれないの?」
「言ったら、ついてくるだろ?すべてを捨てて。俺なんかのために麗香が堕ちる必要はない。」
今度は麗香が黙る番だった。
「身分違いの恋、って、ほんとにあるんだな。」
「・・・・」
「俺なんかのために麗香が人生を棒にふってつきあう必要なんてないんだよ。」
バチンッ
今度は先ほどとは逆の頬に麗香の平手が炸裂した。
麗香の目には涙があふれている。
「身分違い?つきあわせられない?堕ちる?」
麗香はワナワナと体を震わせながら、谷田部に向かって叫ぶように気持ちをぶつけた。
「仮にっ。あなたが下で私が上で、私のことをおとせないって言うんだったら、あなたが私のところまであがってくればいい。それだけじゃないの!
私を好きだと言ったのは、そんなことで諦められるような安っぽい感情だったの?」
谷田部は驚き麗香をみつめている。
麗香は自分を抑えられなくなっていた。
「私は、あながた好き。
それこそすべてを捨ててもいい。
でも、それをあなたが望まないのであれば、私に捨てさせないで。
私のすべてを、あなたのすべてで愛してっ。」
どこをどのように動かしたのかもおぼえていない。
谷田部は次の瞬間、麗香を抱き寄せていた。
ただひたすら、固く、強く。
「麗香。麗香・・・」
麗香も動く範囲で手を谷田部の背中へまわす。
「健一・・・」
二人は上半身だけを少しだけ離し、みつめあった。
麗香の涙の跡を指で擦りながら、谷田部は優しい目をして麗香を見る。
「泣かせちゃったね。」
そういうと麗香の唇に唇を重ねる。
麗香は瞳を閉じる。
谷田部の舌が麗香の唇を割って差し込まれる。
「ん・・・・。」
ゆっくりと麗香の舌に自分の舌を絡ませる。
ねっとりとした感触が、お互いの相手を求める心を熱くする。
少しだけ唇を離す。でも舌は離れない。離せない。
お互いの、熱で潤んだ瞳を確認して、再び唇を重ねる。
谷田部は、麗香の背中にある手で麗香の柔尻を撫で回す。
もう片方の手は麗香のブラウスのボタンを器用にあけ、中のふくらみへと伸びている。
谷田部は麗香の首筋から肩甲骨のくぼみにかけて舌を這わす。
「あ・・・ん」
麗香はたまらず甘い声をだす。
谷田部の舌がやがて麗香の胸元に達すると、ブラジャーの上から乳房をまさぐっていた手は、舌をサポートするように布をわけ、こぼれた胸をよせあげる。
その頂上ですでにかたくしこっている乳首を舌先で転がすと、麗香の反応を見る為に視線を上に移す。
麗香は官能に酔いしれるように目を閉じているが、時折谷田部がそこにいることを確認するかのように潤んだ目を開ける。
麗香は谷田部の髪に指を絡ませると、嬉しそうに微笑む。
「健一・・・。好き。大好き・・・」
麗香の幸せそうな顔を確認すると、谷田部の舌はさらに下に降りていく。
麗香と立ち位置を交換すると、麗香を手すりに寄りかからせ片足を持ち上げる。
膝上丈のフレアスカートが、麗香の滑らかな肌を滑るようにめくれていく。
内腿にキスをするたび、麗香の手すりを持つ手に力が入る。
谷田部はおもむろに麗香のワレメを布越しにスッと指でなぞった。
「あっ。」
麗香が反応する。
谷田部は満足気に微笑むと、麗香の下着の両脇にあるリボンをほどいた。
麗香を覆っていたものがなくなると、谷田部は直接ワレメに舌を這わす。
すでに熱い蜜でぐちょぐちょになっているソコを、丹念に舐め上げると、膣の中に舌を出し入れする。
「あ…。け…いち…」
「麗香…」
谷田部は立ち上がると、麗香を抱きしめながら挿入した。
「あぁ…。はぁっ」
ゆっくりと、しかし力強く奥へと進んでいく。
谷田部は麗香の顔を確認した。
麗香の顔はピンク色に染まり、目がトロンとしている。クチは悩まし気に少し開いている。
「挿れている時の麗香、かわいい。」
「ばか…。」
「動かすよ?」
麗香は黙ってクビを縦に振った。
谷田部は麗香を激しく何度も突き上げる。
「あっ。あぁっ。」
「んっ…。麗香っ」
遠くに寄せては返す波の音を聞きながら、気を失ってしまいそうな甘美な感覚に溺れそうになりながら、互いの腕の中にある確かな存在を確かめるように強く、強く抱き合い、二人はひとつになった。
屋上のベンチで寄り添いながら座り、沈む夕日をみながら谷田部は麗香に話しかけた。
「麗香。俺を信じて、待っていてくれる?いや、待っていてくれ。」
真剣な谷田部の表情に、麗香は理由も聞かず、ただうなづいた。
その日を境に、谷田部は麗香の前から姿を消した。
それから10ヶ月後の3月。
自分の部屋にいた麗香は高見沢に声をかけられた。
「旦那様がお呼びです。」
わかったわ、と言って立ち上がる麗香を高見沢は制止した。
「まず、鏡の前におすわりください。」
髪にブラシを入れ、軽く化粧を直される。
不思議そうな顔をしている麗香に、高見沢は鏡ごしに笑顔で「お綺麗です」と言った。
麗香は父親の待つ客間へと送り出された。
高見沢は深々と頭を下げ、麗香を見送った。
客間に入ると、父親と相対して座っているスーツ姿の男性の背中が目に飛び込んできた。
麗香は手を唇にあて、目には涙を浮かべ、ゆっくりとソファーに近づく。
そんな麗香を父親はため息交じりに困った顔で微笑みながらクチを開く。
「麗香。半年ぐらい前から押し掛け秘書をやっている谷田部だ。」
そう紹介された谷田部は立ち上がり麗香の方に振り向いた。
振り向いた顔は、あの優しく笑う谷田部の顔だった。
10ヶ月ぶりに見る彼は、どこか大人びた感じがした。
「麗香と一緒になりたいから、私の下で働かせてくれと言われた時は、本気で殴ろうかと思ったよ。」
「いえ、実際殴られました。」
「そうだったか?まぁ、当然だろう。どこの馬の骨ともわからない男がいきなり娘をくれと言ってきたんだ。ははは。」
谷田部もつられて笑う。
「何二人でわらってるのよっ。私がっ。私がどんな気持ちで待っていたと思ってるのっ」
そんな麗香を父親は優しくなだめる。
「麗香、なんだかんだいっても、私はお前が幸せになるのが一番嬉しいんだ。谷田部は、いや、健一くんは胆力がありアタマもキレる。たった半年間だったが、彼の機転で救われた案件がいくつもある。」
そういうと麗香の父は、谷田部に向かい笑顔を作った。
「健一くん。合格だ。君と麗香の結婚を許そう。コレは気性の激しいところがあるから手を焼くかもしれないが、どうか、幸せにしてやってくれ。」
麗香は涙を目にいっぱいため、なにも言えずその場を見守る。
最後に父親は肩をすくめ、ウインクが崩れた表情を谷田部に向けながら言った。
「実は私も婿なんだよ。綾小路家は女系家族でね。苦労するぞ、健一くん。」
豪快に笑いながら席をたった。
ドアに向かう途中、麗香の肩をポンと叩きながら、やはりうまくできないウィンクをして部屋を出て行った。
部屋に残された二人は、見つめ合った。
谷田部が両手を広げ麗香に向ける。
「お待たせ、麗香。」
麗香は谷田部の胸に飛び込んだ。
おわり
←お礼ページ始めました♪
いつも応援してくださってありがとうございます!!みんな優しくって大好きですっ
屋上のドアが勢いよく開かれた。
谷田部はゆっくりと振り向いた。
そして、そこに仁王立ちになっている人物をみて、目を見開いた。
「れ、いか・・・・」
麗香は目を伏せたまま谷田部のもとへツカツカと歩み寄る。
バチィンッ
麗香の平手が谷田部の頬を叩いた。
谷田部は頬をおさえたまま麗香を見つめる。
「私に黙って、どこに行く気?」
「・・・・」
「なんでついて来いって言ってくれないの?」
「言ったら、ついてくるだろ?すべてを捨てて。俺なんかのために麗香が堕ちる必要はない。」
今度は麗香が黙る番だった。
「身分違いの恋、って、ほんとにあるんだな。」
「・・・・」
「俺なんかのために麗香が人生を棒にふってつきあう必要なんてないんだよ。」
バチンッ
今度は先ほどとは逆の頬に麗香の平手が炸裂した。
麗香の目には涙があふれている。
「身分違い?つきあわせられない?堕ちる?」
麗香はワナワナと体を震わせながら、谷田部に向かって叫ぶように気持ちをぶつけた。
「仮にっ。あなたが下で私が上で、私のことをおとせないって言うんだったら、あなたが私のところまであがってくればいい。それだけじゃないの!
私を好きだと言ったのは、そんなことで諦められるような安っぽい感情だったの?」
谷田部は驚き麗香をみつめている。
麗香は自分を抑えられなくなっていた。
「私は、あながた好き。
それこそすべてを捨ててもいい。
でも、それをあなたが望まないのであれば、私に捨てさせないで。
私のすべてを、あなたのすべてで愛してっ。」
どこをどのように動かしたのかもおぼえていない。
谷田部は次の瞬間、麗香を抱き寄せていた。
ただひたすら、固く、強く。
「麗香。麗香・・・」
麗香も動く範囲で手を谷田部の背中へまわす。
「健一・・・」
二人は上半身だけを少しだけ離し、みつめあった。
麗香の涙の跡を指で擦りながら、谷田部は優しい目をして麗香を見る。
「泣かせちゃったね。」
そういうと麗香の唇に唇を重ねる。
麗香は瞳を閉じる。
谷田部の舌が麗香の唇を割って差し込まれる。
「ん・・・・。」
ゆっくりと麗香の舌に自分の舌を絡ませる。
ねっとりとした感触が、お互いの相手を求める心を熱くする。
少しだけ唇を離す。でも舌は離れない。離せない。
お互いの、熱で潤んだ瞳を確認して、再び唇を重ねる。
谷田部は、麗香の背中にある手で麗香の柔尻を撫で回す。
もう片方の手は麗香のブラウスのボタンを器用にあけ、中のふくらみへと伸びている。
谷田部は麗香の首筋から肩甲骨のくぼみにかけて舌を這わす。
「あ・・・ん」
麗香はたまらず甘い声をだす。
谷田部の舌がやがて麗香の胸元に達すると、ブラジャーの上から乳房をまさぐっていた手は、舌をサポートするように布をわけ、こぼれた胸をよせあげる。
その頂上ですでにかたくしこっている乳首を舌先で転がすと、麗香の反応を見る為に視線を上に移す。
麗香は官能に酔いしれるように目を閉じているが、時折谷田部がそこにいることを確認するかのように潤んだ目を開ける。
麗香は谷田部の髪に指を絡ませると、嬉しそうに微笑む。
「健一・・・。好き。大好き・・・」
麗香の幸せそうな顔を確認すると、谷田部の舌はさらに下に降りていく。
麗香と立ち位置を交換すると、麗香を手すりに寄りかからせ片足を持ち上げる。
膝上丈のフレアスカートが、麗香の滑らかな肌を滑るようにめくれていく。
内腿にキスをするたび、麗香の手すりを持つ手に力が入る。
谷田部はおもむろに麗香のワレメを布越しにスッと指でなぞった。
「あっ。」
麗香が反応する。
谷田部は満足気に微笑むと、麗香の下着の両脇にあるリボンをほどいた。
麗香を覆っていたものがなくなると、谷田部は直接ワレメに舌を這わす。
すでに熱い蜜でぐちょぐちょになっているソコを、丹念に舐め上げると、膣の中に舌を出し入れする。
「あ…。け…いち…」
「麗香…」
谷田部は立ち上がると、麗香を抱きしめながら挿入した。
「あぁ…。はぁっ」
ゆっくりと、しかし力強く奥へと進んでいく。
谷田部は麗香の顔を確認した。
麗香の顔はピンク色に染まり、目がトロンとしている。クチは悩まし気に少し開いている。
「挿れている時の麗香、かわいい。」
「ばか…。」
「動かすよ?」
麗香は黙ってクビを縦に振った。
谷田部は麗香を激しく何度も突き上げる。
「あっ。あぁっ。」
「んっ…。麗香っ」
遠くに寄せては返す波の音を聞きながら、気を失ってしまいそうな甘美な感覚に溺れそうになりながら、互いの腕の中にある確かな存在を確かめるように強く、強く抱き合い、二人はひとつになった。
屋上のベンチで寄り添いながら座り、沈む夕日をみながら谷田部は麗香に話しかけた。
「麗香。俺を信じて、待っていてくれる?いや、待っていてくれ。」
真剣な谷田部の表情に、麗香は理由も聞かず、ただうなづいた。
その日を境に、谷田部は麗香の前から姿を消した。
それから10ヶ月後の3月。
自分の部屋にいた麗香は高見沢に声をかけられた。
「旦那様がお呼びです。」
わかったわ、と言って立ち上がる麗香を高見沢は制止した。
「まず、鏡の前におすわりください。」
髪にブラシを入れ、軽く化粧を直される。
不思議そうな顔をしている麗香に、高見沢は鏡ごしに笑顔で「お綺麗です」と言った。
麗香は父親の待つ客間へと送り出された。
高見沢は深々と頭を下げ、麗香を見送った。
客間に入ると、父親と相対して座っているスーツ姿の男性の背中が目に飛び込んできた。
麗香は手を唇にあて、目には涙を浮かべ、ゆっくりとソファーに近づく。
そんな麗香を父親はため息交じりに困った顔で微笑みながらクチを開く。
「麗香。半年ぐらい前から押し掛け秘書をやっている谷田部だ。」
そう紹介された谷田部は立ち上がり麗香の方に振り向いた。
振り向いた顔は、あの優しく笑う谷田部の顔だった。
10ヶ月ぶりに見る彼は、どこか大人びた感じがした。
「麗香と一緒になりたいから、私の下で働かせてくれと言われた時は、本気で殴ろうかと思ったよ。」
「いえ、実際殴られました。」
「そうだったか?まぁ、当然だろう。どこの馬の骨ともわからない男がいきなり娘をくれと言ってきたんだ。ははは。」
谷田部もつられて笑う。
「何二人でわらってるのよっ。私がっ。私がどんな気持ちで待っていたと思ってるのっ」
そんな麗香を父親は優しくなだめる。
「麗香、なんだかんだいっても、私はお前が幸せになるのが一番嬉しいんだ。谷田部は、いや、健一くんは胆力がありアタマもキレる。たった半年間だったが、彼の機転で救われた案件がいくつもある。」
そういうと麗香の父は、谷田部に向かい笑顔を作った。
「健一くん。合格だ。君と麗香の結婚を許そう。コレは気性の激しいところがあるから手を焼くかもしれないが、どうか、幸せにしてやってくれ。」
麗香は涙を目にいっぱいため、なにも言えずその場を見守る。
最後に父親は肩をすくめ、ウインクが崩れた表情を谷田部に向けながら言った。
「実は私も婿なんだよ。綾小路家は女系家族でね。苦労するぞ、健一くん。」
豪快に笑いながら席をたった。
ドアに向かう途中、麗香の肩をポンと叩きながら、やはりうまくできないウィンクをして部屋を出て行った。
部屋に残された二人は、見つめ合った。
谷田部が両手を広げ麗香に向ける。
「お待たせ、麗香。」
麗香は谷田部の胸に飛び込んだ。
おわり
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