【淫靡な研究室番外編】キミに触れる夜#02
目を潤ませ自分を見上げる弥生に、岡本は苦笑した。
ーーーまったく。こんな目で見上げられたら、ほとんどの男は勘違いしちゃうよ?
心の中でため息をつき、弥生に向き直る。
「なに?佐伯センセとうまくいってないの?」
そう岡本が聞くと、弥生は慌てたように手を左右に振った。
「そんなことないですっ。そんなことないと思います。」
「じゃあ、どうしたの?」
「あの……」
弥生が話そうと口を開いた瞬間、後ろから声をかけられた。
「岡本くんじゃないですか。」
岡本が顔をあげると、弥生のすぐ後ろに涼介が立っており、威圧するような目で岡本を見下ろしていた。
「あ。お久しぶりです。」
岡本が笑いながらそう言うと、涼介もふっと頬を緩めて微笑んだ。
「岡本くん、元気そうでなによりです。……で?私の弥生と何を?」
弥生に対する未練はなかった岡本だったが、涼介のその言葉に釘を刺されたかのようなそんな居心地の悪さを感じた。
「もうっ。涼介さんっ!なんでそういう言い方するんですかっ!岡本さんは私の事を心配して、相談にのってくれてるんですっ!」
「ふぅん。そうやって相手に勘違いされてつきまとわれていたのは誰でしたかね?」
ふふんと涼介が笑うと、弥生は顔を赤くしてそれを睨んだ。
ーーーなるほど、そういうことか。
岡本は二人の様子を見て、弥生が何を相談したかったのか気がついた。
どうやら弥生に心を寄せる者がいて、しつこく弥生につきまとっているらしい。それを涼介が心配している。いや、心配というレベルを通り越して、嫉妬に近いのかもしれない。
「大人気ないですよ、センセ。」
その岡本の言葉に、涼介は岡本を睨み、弥生はうんうんと頷く。
「そんなに心配なら、立花のこと、閉じこめちゃえばいいんですよ。」
「そうですね。」
岡本は冗談のつもりだった。
しかし涼介は弥生の腕を掴むと強引に立ち上がらせた。
「「えっ?」」
弥生と岡本は驚き涼介を見る。
「良いアドバイスを貰いました。それでは岡本くん、我々は失礼します。」
そう言って弥生をひっぱり店の出口へと歩く。
弥生は涼介に引かれるまま、岡本に向けて顔の前に手をあげ、謝る仕草をした。
岡本は驚いたまま、二人の姿を見送った。
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