【淫靡な研究室番外編】キミに触れる夜#08
コンコン
理事長室のドアをノックする音が聞こえ、涼介は入るように言った。
「失礼します。書類をお持ちしました。」
涼介は部屋に入ってきた人物をチラッとみる。
涼介の新しい秘書、姫川だった。黒髪ストレートのロングを颯爽と風になびかせ、ツカツカと涼介のデスクまで歩いてくる。
クールビューティ。学内では姫川をそう評するものも少なくなかった。
姫川が涼介の秘書になったのはここ数か月のことだったが、姫川は多忙な涼介のスケジュール管理はもちろんのこと、雑務から何から、そつなくこなしていた。今では姫川がいなければ涼介の仕事は回らないほどになっていた。
「こちらに理事長印をいただけますか?」
そう言って書類を涼介に差し出す。
涼介はそれを受け取り姫川に返すと、姫川は踵を返し部屋を出ていこうとした。
その姫川の背中で携帯の呼び出し音が鳴り涼介が話し始める。
「なんだと?!弥生を誘拐しただと?!」
その声に姫川は思わず足を止める。
「1億円用意しろ?……わかった。弥生の命には代えられない。ああ。2時間後だな。連絡を待っている。」
涼介はそう言って電話を切った。
姫川は振り返り涼介を見る。
「姫川さん。聞いていましたか?」
姫川はこくりと頷く。
姫川は弥生が涼介の恋人であることを知っている。弥生に距離を取る様にいった張本人だった。
「弥生が誘拐されました。」
「えっ?!そんな……」
「私は犯人からの電話を受けるためにここを動く訳にいきません。姫川さん、あなたが銀行に出向いて1億円をこの場に持ってきてもらえませんか?」
「………わかりました。」
姫川は頭を下げ、部屋を出ていった。
姫川が出ていったドアを涼介がじっと見る。
姫川はコートを着て表通りに出るとタクシーを捕まえ乗り込んだ。
姫川が乗ったタクシーは、取引銀行とは逆の方角へ走り始めた。
「前のタクシーを追ってくれ。」
姫川に続くように出てきた涼介がタクシーに乗り込み、そう告げた。
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