【淫靡な研究室番外編】キミに触れる夜#06
待ち合わせの時間から30分以上経っていた。
普段の弥生であれば遅れることはまずない。遅れたとしても連絡の一本でも寄越すはずだ。
そう思い、岡本は焦燥感を募らせる。
なにか事故にあった?
なにか連絡できないような困った状況に追い込まれている?
岡本は涼介の兄が巻き込まれた事件の事を麗香から聞いていた。佐伯家の血の力を狙っていた大物政治家が逮捕された件だ。なんでも最初は兄ではなく弟である涼介が狙われていたらしい。
『弥生にね、首実検させたらしいのよ。』
涼介を巻き込まないようにと、双子の兄は涼介になりすましたらしい。その政治家はそれが本当に涼介なのか、当時政治家と同じ病院に入院していた弥生に、本当に涼介なのか確認させたと聞いた。
『それ以来、佐伯くんがピリピリしちゃって。佐伯家の力を狙う輩に弥生の存在が知られているっていうのがかなりショックだったみたいなの。』
ーーーまあセンセの気持ちもわかるよ。巻き込みたくないよなぁ。自分のせいで恋人が事件に巻き込まれたとか、責任感じるだろうし。でも、かといって別れるっていう選択肢はないんだろうし。……独占欲の塊みたいな人だしな。
『佐伯くんも、弥生も、なんだか互いに言いたいことを言えずなんとなくギクシャクしているみたいなの。太郎ちゃん、いい具合にしてきて♥』
「ったく麗香さんはいつだってムチャブリだ……。らしいけど。」
岡本はそう言ってため息をついた。
そしてスマホを取り出し、電話をかけはじめた。
『これは岡本くん。昨日はろくに話も出来ず申し訳ないことをしましたね。』
「センセ、言葉の端々に嘘が滲み出ていますよ?」
『それは失礼。』
「否定しないんですね?」
『岡本くんに感謝はしていますが、それ以外にいろいろ思うところがありましてね。』
ーーーあー、この人根に持ってる。俺が立花とセックスしたのを。って、あれはそんなもんじゃねえんだけど。
佐伯の別荘で岡本と弥生は一度だけ繋がった。その現場のすぐ横にいた佐伯は一部始終を聞いていたのだ。
「そんなことよりセンセ。立花知りませんか?」
『は?』
「待ち合わせの時間をだいぶ過ぎているんですけど、来ないんすよ。立花。携帯も繋がらないし。」
電話の向こうで涼介が息を呑む気配を感じ、岡本にも緊張が走る。
『外に……出るなといったのに。』
その言葉に岡本は引っかかるものを感じた。
「センセ?なんか心当たりあるんですか?」
『…………。』
「センセ?!」
『ああ、すみません。少し考えこんでしまいました。岡本くん、ありがとう。後は私が。』
「やっぱり何かに巻き込まれてるんですか?」
『……。』
「センセ!」
『大丈夫です。大丈夫です。』
まるで自分に言い聞かせるように大丈夫だと繰り返す涼介に、岡本は言い知れぬ不安を感じた。
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こんにちは~まぬかんです~。
みなさま、メリークリスマスです。
どんなクリスマスをお過ごしでしょうか?
私はフツーに仕事に行って、フツーに呑んできます(笑)
どうぞステキなクリスマスをおすごしください♥
あっ!
クリスマスまでにお話しが終わらずすみませんでした。
もうしばらくお付き合いいただけると嬉しいです。
ではでは!
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