【妄想彼氏番外編】ヨコシマな願いは叶わない #06
遥 編
わかってる。
過去はあくまで過去で、大切なのは今だって事ぐらい。
頭では理解出来ていても、心では理解できない。
祐介、ごめん。
やっぱり私は大人の女には、なれない。
でも、このもやもやとした黒い感情を祐介にぶつけたら嫌われてしまいそうで。こんなことじゃ祐介は怒らない。そうわかっていても、言葉を飲み込んでしまう。
「遥も高校三年か~。どっか受験とかすんの?」
「なんで祐介までそんなこと言うの?お母さんみたい。」
思いっきり頬を膨らますと、祐介が笑って頬をつつく。本当は祐介に触れられてうれしいんだけど、それは顔には出さず口を尖らせる。
「正直受験とかいわれても、ピンとこないよ~。祐介はいつ頃進路決めたの?」
「ん?俺は一応跡を継ぐって決まってたからね。まあ物心ついたころから?」
尖らせた口を元に戻し、後ろに立っている祐介を見上げる。私の肩に手を置いて、優しく笑っている。
ちょっと恥ずかしくなって、下を向き、膝の上で指を絡める。
「私、看護士とかになろうかな?」
そうしたら祐介のそばにいられるし、祐介をささえちゃったりできるかもしれない。
祐介は喜んでくれると思って祐介を見上げた。
でも、祐介の顔から笑みが消えていた。
「それは本当に遥がやりたいことなのか?」
てっきり喜んでくれると思ってた。
ずっと一緒にいられるなって、言ってくれると思ってた。
「俺と一緒にいたいからとかそんな理由だったら、それはひどい勘違いだ。」
なに?
なんで祐介は怒ってるの?
祐介は私と一緒にいたくないの?
「ゆ……」
「悪い。今日、帰ってもらえるかな。メシうまかったよ。サンキューな。」
わからない。
祐介がわからない。
祐介はいつだってにこにこ笑って、いつだって余裕のある大人で。
こんな祐介、見たことない。
どうしたらいいか、わからない。
祐介が車の鍵をとり、あいているほうの手で私の頭をポンポンと叩く。
「送っていくよ。」
そう言ってコート掛けにかかっている私のバッグとコートを手に取り、玄関で靴を履いた。
私はもう、泣きたかった。
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