俺様王子とヒミツの契約#62~優しいキス~
力なく座り込むまりあに、桃太郎が手を差し出した。
まりあはその手を取らず、桃太郎を見上げるようにして睨む。
桃太郎は笑みを浮かべ、しかし首をひねりながら片膝をついた。
「どうした?」
するとまりあの膝下にポロリとスポンジのかけらが落ちる。まりあはそれを見た後、桃太郎の頭の上に残っているケーキの残骸を指で払った。
「演技で…被ったの?」
それがケーキの事を指しているのだとわかると、桃太郎は短く「ああ」と答えた。
「・・・騙された。」
まりあはうつむき、そうポツリと言った。
「敵を騙すにはまず味方からと言うではない…か……。」
桃太郎の語尾が小さく消え入りそうな声になる。
「・・・騙され・・た。」
うつむいたまりあの膝の上に、ポタッポタッと丸い染みがいくつもできる。
「許せ…。」
桃太郎はそういいながら、まりあの頭を優しく撫でる。
「本当に、死んじゃったかと思ったっ。」
「許せ…。」
子供のように泣きじゃくりながら責めるまりあの頭を撫でていた桃太郎だったが、まりあの両腕を掴み、胸元へと引き寄せた。
「許せ。」
そう言ってまりあを強く抱きしめる。
「桃太郎の…ばかぁ……。」
桃太郎の背中に腕を回し、ギュッと抱きしめる。
「許せ、まりあ。」
桃太郎はギュッとまりあを抱きしめる腕に力を入れた。
そして腕の力を緩めると、少し上体をそらしてまりあの顔を見る。
顎先に指をあて、ゆっくりと上を向かせると、まりあの唇を自身の唇で迎えにいった。
唇が触れ、一旦離れ見つめ合うと、どちらからともなく再びキスをする。
しかし先程の触れるキスとは異なり、相手を乞うるキス、相手を求め喰らうような激しいキスだった。
まりあは桃太郎の首に抱きつくように腕を回し、桃太郎はまりあの背中と後頭部に手を添える。
まりあに覆いかぶさるようにキスをしながら、ゆっくりとまりあを床に寝かせた。
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こんにちは、まぬかんです。
短めでごめんなさい。
そしてひっぱってごめんなさい~
なんか、謝ってばかりでごめんなさい~っっ
いつもは見下ろすことの多い桃太郎が、自らの意思で膝をつき、まりあと同じ目線になろうとしたというところを買っていただければうれしいです~←自分で解説(笑)
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