淫猥病棟#22～泣かないで～

 
 
一歩及ばす、黒羽が膝に手をあて、車の走り去った方を睨みつける。

「くそっ。なにやってんだ、俺はっ！！」

こぶしを強く握り、怒りの矛先を己に向ける。





祐介はマンションに戻ると、抱えていた春奈をベッドの上に寝かせ、覆いかぶさるように抱きつき唇を奪った。

春奈のすべてを奪うような激しいキス。何度も何度も角度を変え、舌を絡ませ貪る。


「春奈、ごめん。」


一言だけいうと、祐介は再び唇を重ねる。

－－－なにが『ごめん』なの？

そんな春奈の気配を察し、祐介は唇をゆっくりと離す。


「俺さ、誰よりも自分の向こう側にいる人物を見られるのがイヤだったはずなのに、同じことを春奈にしてたんだ。」



祐介の瞳が潤む。


「俺さ、バカだった。ガキだった。許し・・・」


最後はもう言葉にならなかった。
、
春奈を抱きしめながら、祐介は泣いていた。

「先生・・・。泣かないで。」

春奈が声をかけると、祐介はすこし上体を起こし、春奈を見る。

捨てられた子犬のように、カラダを細かく震わせ、少しだけ怯えた目で春奈を見る。


春奈は祐介の頬に触れ、涙を拭う。

上体を少し浮かせ、祐介にキスをする。

「泣かないで。先生・・・」

そう言って微笑むと、祐介は少しはにかんだ笑顔を見せて、囁いた。



「春奈。春奈を抱いていい？」



春奈は返事の代わりに、目をそっとつぶる。

祐介はゆっくりと唇を重ねた。

「祐介先生のキス、甘い・・・」

祐介は微笑むと、唇、鼻、頬、まぶた、まつ毛。至る所にキスの雨を降らす。

最後に耳にキスをすると、そのまま舌先を尖らし、耳の穴をなぞるように舐める。

「ぁんっ」

春奈はカラダをビクッと震わせ、顔をそらし舌から逃げようとするが、祐介は逆の頬に手をあて、逃げ口をふさぐ。


「逃がさないよ？もう。」


祐介の舌が耳の中にさらに入れられ、頬にあった手はそのまま頬から首筋に絡みつき、祐介の唇に引き寄せる。


「あぁっ。はぁっ。」


祐介の舌が春奈のカラダに触れるたび、春奈はビクッと電気が走ったかのように震えた。

その反応を愉しむかのように、祐介は春奈の顔を見ながら舌を下へと移動させる。

鎖骨のくぼみを舌でくすぐりながら、春奈の背中に手をいれ、ブラジャーのホックを外す。

「春奈、手をあげて。」

春奈に手をあげさせると、着ていたカットソーと共に、ブラジャーも上へずらす。

手首まで洋服をずらすと、その状態のまま、脇に舌を這わす。

「ひゃっ。やぁっ。」

春奈はくすぐったいのか、カラダをひねって逃げようとするが、手首を服で固定されその上に祐介が手で抑えている為、逃れることができない。

「やっ。だっだめっ。そんなとこっ」

「逃がさないって、いったろ？」

祐介は構わず舌を這わす。

「ワキノシタなんてっ。やだっ。シャワーもっ。あびてないのにっ。」

「恥ずかしいの？」

「恥ずかしいですっ」

「ふうん。」

祐介は少し意地悪そうに笑うと、ワキノシタをハムっと咥え、そのまま舌で舐めまわした。

「やっ。やぁっ。いじっわるうっ」


「おいしいよ？酸味が少しあって。」


「やだっ。もうっ。あぁっ。」

 
 

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