淫猥病棟#番外編２～初恋１－保健室のかわいい先生～

　
　
「兄貴ーっ。パスっっ」

「ナイパッ！涼介っ」

涼介から俺にパスが通る。

高校１年体育の授業。俺・・・祐介と涼介は同じチームでサッカーの試合に出ていた。クラスは違うが、体育は合同となる。

「うわっ。お前ら卑怯だぞっ。どっちがどっちだっっ」

クラスメイトは混乱する。

「俺はわかるぜ。」

俺たちの前にクロが立ちはだかる。

「わかったからって、俺達は止められないぜっ」

俺は涼介にセンタリングをあげる。

「シュート！とみせかけて、兄貴っ」

よっしゃ！華麗にゴールを決めてやるぜっ。俺はゴール前に走りこむ。

「打たせるかっ」

ゴールキーパーが飛び出してきた。



ドサッ



「いってぇ。」

俺はゴールキーパーと接触して地面に座り込む。膝に血がにじんでいる。

「わりぃ、祐介。大丈夫か？」

ゴールキーパーの級友が声をかける。

「ぜんぜん大丈夫！いや、むしろラッキー！！先生っ俺、保健室行ってきまーすっ」

みんながあっけにとられている間、俺はすっくと立ち上がり、グラウンドをあとにした。



保健室のドアの前に立つと、髪の毛を整え、体操着についた土ぼこりをパンパンとはたいて落とす。

よし。

俺は保健室の戸に手をかけると、がらがらっと勢い良くあけた。

「真智子せんせー。いるー？」

窓の前にある机の前に座っていた真智子先生がゆっくりと俺のほうに振り返る。

「佐伯祐介くん？また来たの？」

困った子ね、というかんじでクスっと笑う。年上なんだけど、真智子先生はかわいいって思う。

「体育で接触プレイしちゃってさ。真智子せんせー、手当てしてよ。」

そう言って俺は真智子先生の向かい側にある椅子に座る。

「あれ？今日は本当に用事があったんだ。結構広範囲の擦り傷ね。痛そう。」

そういいながら真智子先生はテキパキと手当ての準備をする。そして俺の方に向き直り、傷の具合をみる。

先生の華奢な指が俺の膝に触れ、ドキッとする。

その先生の指がだんだんと上に上がって・・・なんて、へんな妄想してしまう。

「ん。ちゃんと綺麗に洗ってあるわね。感心。感心。」

真智子先生は俺の邪な想いに気づくわけもなく、そう言うとラップを適当な大きさに切り、ワセリンを塗った。それを俺の擦り傷にかぶせた後、ガーゼで覆い包帯を巻く。

「よし！手当て完了っ！戻っていいわよ～。」

先生のケチ。もう少し一緒にいさせてくれていいじゃないか。

俺は心底イヤそうな顔をしていたらしく、真智子先生がいきなり吹き出した。

「しょうがないわねぇ。」

真智子先生は笑いながら席を立つと、冷蔵庫から麦茶をマグカップに入れて俺に出してくれた。

「内緒よ。」

そう言うと机の引き出しからクッキーが入った缶を取り出す。

「この足じゃ、体育の授業は見学になっちゃうし、授業が終わるまでお茶しよっか。」

真智子先生がいたずらっぽく笑う。

「やったー。真智子先生、だから好きっ」

俺はそう言って真智子先生の反応を伺う。あっけらかんと笑っている。

ちぇ。なんだよ。反応無しか。

まぁ、いいか。そのうち真智子先生も俺の事、男だって認識してくれる日が来る・・・かもしれない。

一緒にいるだけで楽しいから、今はこれでいいや。
 
 　

関連記事

• 淫猥病棟#番外編２～初恋３－好きの種類～
• 淫猥病棟#番外編２～初恋２－砕け散ったマグカップ～
• 淫猥病棟#番外編２～初恋１－保健室のかわいい先生～
• 淫猥病棟#55～融解～
• 淫猥病棟#54～ひとつになるカラダ。ひとつになりたい想い～

←お礼ページ始めました♪

FC2ブログランキングに参加しています  よかったら「つん」ってしてね♪

にほんブログ村ランキング(愛欲小説)にも参加  しています。押してもらえると小躍りします♪♪

人気ブログランキング（官能小説）に復帰でき  ました♪押してもらえると跳ねて喜びます♪♪

官能小説.comのランキングに参加してみました♪  よかったらこちらもクリックしてみてください♪♪

官能文書わーるどのランキングに参加してみました♪  よかったらこちらもクリックしてみてください♪♪

いつも応援してくださってありがとうございます！！みんな優しくって大好きですっ