淫猥病棟#69~甘いバツと焦燥~
春奈の視線が射るように祐介を貫く。
祐介はしばらく動けないでいた。
時間にしてわずかコンマ何秒といったところだろうが、春奈には非常に長く感じた。
「なんだよ、いきなり。酔っ払ってるのか?」
なんとか場をつなぎながら、目をそらし立ち上がろうとする。
そんな祐介の手を掴み、春奈は祐介を見つめながら口を開く。
「祐介先生・・・」
「また"先生"っていって・・るぞ・・・」
祐介が笑いながら春奈の方を向いて言うと、春奈の潤んだ瞳に目が離せなくなった。
「祐介先生。祐介先生。」
「・・・・・」
「祐介先生。」
春奈の顔が泣きそうな顔になっていく。
「祐介先生。」
「・・・。」
「5回、先生っていいました。」
春奈はまっすぐに祐介の瞳を仰ぎ見る。
祐介は手を春奈の頬に伸ばし、優しく唇を重ねた。
「じゃあ・・・バツを与えないとな・・・」
そのまま春奈を抱きしめるかのように、ベッドに倒れこんだ。
祐介の指が春奈の躯をすべる。
「あ・・・んっ。祐介先生ぇっ。」
祐介がすかさず唇で春奈の口をふさぐ。
「春奈。俺のこと、名前で呼んで。」
祐介が春奈の額にかかっている髪の毛をかきあげながら、瞳を覗き込むようにして言う。
「春奈…。ほら。」
祐介は春奈の唇を指でスッと撫でる。
「言わないなら、言うまで離さないよ。」
祐介は春奈の手首を掴むと、春奈の頭の上でベッドに押し付けた。
そして春奈の首筋に舌を這わす。
「あ…ん…。離さな・・・ないで・・・。」
祐介の舌の動きに心を奪われながら、春奈はうわ言のように繰り返す。
「ギュッてして…。私のこと、強く抱きしめて…。」
「春奈っ。」
祐介は春奈の躯が折れるのではないかと思う程に、春奈を強く抱きしめ、唇を重ねた。
「ん…。はンっ。」
唇を割り舌を挿れると春奈も応えるように舌を絡めてきた。
しばらくお互いの舌を貪り合うと、熱い吐息と共に唇を離す。
祐介と春奈は見つめ合い、目を閉じながら再び唇を重ねた。
「んくっ。はぁっ。んっ。」
祐介の唇の下で春奈が悩ましげな息を漏らす。
「んはっ。キスだけで…イッちゃいそう…。」
そう言って唇を離す春奈の唇を祐介が追いかけ強引に塞ぐ。
「はぁっ。んくっ。あ…んんっ。」
手を握り合い、指を絡めあう。
もう片方の手は春奈の頭を抱えるように、春奈の下にある。
---春奈。苦しい。なんで俺こんなに苦しいんだろう。抱きしめているのに、まだ足りない。この渇きはなんだ?この飢えはなんなんだ?春奈。教えてくれよ。この焦燥にも似た気持ちは、何なんだ?
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