俺様王子とヒミツの契約#04
月明かりがまりあの前に大きな影を作る。
自分のシルエットの左手だけが光っている。
「あ・・・指輪…。」
まりあは左手の薬指にある光っている指輪を右手で掴み外そうとするが、指が光の中に入りそもそもつかめない。
振ってみるが、その先についている光の紐がふわんふわんと揺れるだけで、指輪自体は揺らぎもしない。
「何なのよ。これ…。」
まりあはげんなりしてとぼとぼと歩き出した。
自宅近くのコンビニに寄り、ビールを数本買って家に入る。
「ただいまぁ・・・」
ドアをあけヒールを脱ぎながら挨拶をするが誰の返事もない。
「さびし・・・。」
そういいながら冷蔵庫にビールを入れると、その足でシャワーを浴びにバスルームへと移動する。
脱衣所でブラウスを脱ぎスカートを下ろす。
先程公園で木に引っ掛けて伝線したパンティストッキングを忌々しそうにおろしゴミ箱に突っ込むと、キャミソールとブラジャーを脱ぐ。
なんとなくウエストの肉が気になって、そっとつまんでみる。
「あー。最近デスクワークばかりだから、なんか肉がついたかな…」
つい独り言を言ってしまった。
「そんなことはないぞ。むしろもう少し肉をつけた方が、抱き心地が良さそうだ。」
思わぬ男の声に、まりあは拳を握りながら振り返る。
まりあの拳は難なくかわされ、その手首を掴まれると壁に背中を押し付けられた。
「ふむ。まあ悪くない躯をしている。」
そういいながらまりあの躯をしげしげと見ている男は先程の王子と呼ばれていた男、桃太郎だった。
「あんたどうやって入ったのよっ。ちょっとっ。離しなさいよっ」
掴まれた手を振りほどこうとするが、力が強くびくともしない。
桃太郎はまりあの顎を指先でくいっとあげると、そのままキスをした。
唇を割り舌を入れようとするが、まりあがそれを頑なに拒む。
諦めて唇を離し、そのまま首筋を通って乳房に吸い付く。
「ちょっ。やぁっ。何するの…よっ。」
まりあは蹴り上げようとしたが、ヒラっとかわされてしまった。そして再び唇を奪われる。
咄嗟のことでガードが間に合わず、舌の侵入を許してしまった。
ねぶるように舌を絡ませると、桃太郎は満足げに唇を離した。
「馳走になった。やっと空腹が満たされた。」
まりあはあっけに取られ、王子と呼ばれていた男を見ている。
「なんだ?キスだけでは不満か?相手をして欲しければ甘く誘ってみろ。情けをかけてやらなくもない。」
鼻でふふんと笑いながらまりあを見下ろす。
その態度に、まりあの中の何かが切れた。
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