妄想彼氏#07~気になるアイツ~
ーーー悔しい。悔しい悔しい悔しいっ。
電話を切った後、遥は枕に顔をつけ、足をバタバタとさせていた。
ーーーなんなの?あの男。そんなに私って魅力ないわけ?!
姿見の前に移動し、下から胸を持ち上げる。
巨乳、というわけではないが、形の良い適度な大きさの胸だと思っている。
いわゆる『美乳』であると、本人は思っている。
持ち上げた胸を揺すってみる。
肉がぷるぷると震える。
「あほらし・・・」
持ち上げた手を下ろす。
ベッドに戻り、布団に潜る。
ーーーあいつ、どんなコが好みなのかな・・・。
そんなことを思いながら、夢の世界へと落ちて行った。
「なんか、昨日とは一転して、不機嫌ねぇ。」
学校の帰り、いつものように友達とうろついていると、隣で歩いている恵にそう声をかけられた。
「そんな・・・ことない。」
その言葉の少なさが不機嫌さを物語っているのだが、遥は気づかない。
「じゃあさ、いつものアレ、やらない?」
恵がくいっと駅の方に向けて顎をあげる。
アレとは痴漢ごっこを指していることは遥にもわかっている。
『もう、そういうことはやめなよ』
達也の声が頭に響く。
「ん・・・。今日はやめておく。」
そんな遥に白けた視線を投げて、恵は他の子と行ってしまった。
フラッと本屋に入り、受験コーナーに立ち寄る。
ーーー来年は受験か・・・。私、将来は何になりたいんだろう。
そう思い、手身近にあった大学紹介の雑誌をペラペラとめくる。
ーーーあれ?今の?
ページを何ページか戻し、そこに乗っている写真を見て驚く。
ーーー達也?それともそっくりさん?
ある大学の理事長の写真が載っていた。
その優しい笑顔は達也と同じだった。
ただひとつ違う点は眼鏡をかけているということ。
ーーー確かめてみよう。
その本を握りしめレジへと向かった。
本を買い駅に向かうと、駅の入り口の周りに人だかりができている。
そこに救急車が到着する。
人だかりの隙間から、ストレッチャーに乗せられた人間の腕が見える。
遥と同じ制服を着ていた。
「え?」
そして顔が見えると遥は息をのむ。
「め・・・ぐみ?」
「女子高生が刺されたんだって。」
「なんか男が半狂乱の状態で滅多刺しだったらしいよ。」
「だましやがってとか、人生メチャクチャにされたとか、なんか叫んでいたらしい」
遠巻きに見ていた人間の声が遥の耳に入る。
救急車が走りだし、遥もその後を追うかのようにフラフラと走り出す。
そして舗装の溝に足を引っ掛け転倒する。
「めぐ・・・みっ」
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