ショコラティエ#05
おばさまをにこやかに見送っていた男性は、おばさまが店を出たのを確認すると、ふぅっと椅子の背もたれによりかかり、緩めに開いていたシャツの襟元をさらにおおきく開く。
そして腕時計を確認すると、席をたった。
会計はおばさまが済ませていたようで、壮琉と呼ばれていた男性はそのまま外へとでていった。私はあわてて会計をすませると、外にでる。
店の外に出てあたりを見回すと、10数メートル先に、その男と、若い女の人がいっしょにいるのが目に入った。
「壮琉~っ。お待たせ~。ごめんね。寒かったぁ?」
そういってその女の人は、壮琉の手を取り、自分の頬にあてたあと、あろうことかおおきく開いた胸元から中に手を引き入れた。
「ね、壮琉。身体があたたまること、しない?」
そういってさらに胸を突き出した。
「あたたまることって、どんなこと?」
壮琉はニヤニヤと笑いながら、手を動かし始める。
おいおい、道の真ん中であなたたちはなにをしているの???
「あんっ。弾かないでぇっ。」
「弾くって、何を?」
壮琉のうでがもそもそと動くたび、女の人がビクビクと躯を震わしている。
「で?俺にいくらで抱かれたい?」
「壮琉ぅ。」
女の人は甘い声を出して壮琉の肩に手をかける。
壮琉はそれを忌々しそうに払い除け、女の人の胸元をトンっと突く。
「俺に抱かれたければ金を持ってこい。そんなのわかってるだろ?」
女の人が1歩後ろによろけたあと、胸元をがばっとひらく。
現れた白い美乳に、あたりにいた男の人が目を丸くして立ち止まり、注目している。
「壮琉っ。私の躯に興味ないの?オトコは誰でも私が誘えば鼻の下を伸ばしてほいほいついてくるわっ!」
壮琉は女の人を蔑むように冷たい目で見下ろすと、女の人の胸に向かって唾を吐いた。
「そんな作り物の粗悪品に興味なんてない。時間の無駄だ。今度呼び出す時は金を持ってこい。」
「壮琉ぅっ。」
壮琉は自分が吐いた唾を親指でぬぐい取り、それを女の人の乳首に擦り付けた。
「あ・・・んっ。」
女の人が躯をくねらせていると、壮琉は女の人のはだけた洋服を元に戻し、顔を近づけて微笑んだ。
その笑顔は天使のように無垢で柔らかい笑顔だった。
私はドキッとした。あの笑顔、どこかで見たことがある。でもどこで見たのか思い出せずにいた。そもそもホスト、じゃない、お金をもらって躯を提供するなんて。娼婦だ。いや、男性だから男娼か。そんな人種に知り合いなどいない。そんなことを思いながらも、壮琉の笑顔から目が離せないでいた。
しかし天使の笑顔の、その口から発せられた言葉は、それを微塵も感じさせない言葉だった。
「こんど金を持ってきたら、たくさん愛してやるよ。その偽物の躯。」
ちょっとだけ割り込み♪
女の人に躯を売る男の人をさして「男娼」としています。
でも、この「男娼」は「女の人を相手に売る男性」と「男の人を相手に売る男性」の、2つの意味があるそうです。
そして、近年では後者の意味が大きいらしい・・・のです。
ウィキペディア先生によると、女の人を相手に売る男性のことを「男妾」ともいうらしいのですが、なんかなー。なじみがないというか、しっくりこないというか。
そんなわけで、このお話の中では「男娼」という言葉をそのまま使うことにしました♪
という、言い訳トークでした♪
どうぞ、続きをお楽しみください~
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