年下彼氏#02
そして、夜。
無銭飲食男に金を払わせるべく、待ち合わせの場所に向かう。
途中、ビルのガラスに映った自分を見て、前髪を直す。そしてフッと笑う。
格好なんて、自分がどう思われたっていいじゃない。何を気にしてるの?何を意識しているの?無銭飲食男に会うだけなのに。
待ち合わせ場所に着くと、まだ無銭飲食男は来ていなかった。
かわかわれたのだ。かつがれたのだ。自分はなんでこんなところにいるんだろう。と、かるく自己嫌悪に陥ったところで帰ろうとすると、後ろからいきなり手首を掴まれた。
「待って。お待たせ。ごめん、ちょっと抜けられなくって。」
無銭飲食男は急いで来たのか前髪が崩れ、息も少しあがっている。頬の紅潮した感じがなんとなくエロい。
「さ、飲みに行こ。」
そういって掴んだ手首と引き、そして腰を持たれ強引に私を歩かせる。
「ちょっと待ってよ。」
私がそう言うと、無銭飲食男は小首をかしげニコッと笑う。
「お姉さん、飲めない人?」
「いや・・・。飲めなくないけど・・・。」
男がにこっと笑う。
「じゃぁ、問題ないね。さ、この店。入った入った。」
昼間に入ったお店よりもさらに奥へ行った突き当たりに、小さな居酒屋があった。知らなかった。こんなところにこんなこじんまりとしたいい雰囲気の居酒屋があるなんて。店の雰囲気がいい。ものすごく私好みだ。
1番奥のカウンター席に通され、まずビールを頼む。ビールと共に出てきた先付けの手のかけように、これから出る料理に嫌が上でも期待が高まる。
「楽しそうだね。」
しまった。ついテンションが上がってしまった。
私はこの無銭飲食男に文句を言いに、ランチ代を請求しにきたのだ。いけないいけない。
「あなたねぇ。今日のランチ!!なんであんなことしたのよっ。」
「ランチごちそうさま♪いや、ああすれば絶対に来てくれると思ったから。」
ハメられた。しっかり来てしまった。
「だからここは俺がご馳走するから。なに食べる?」
そういって私に身体を近づけながらメニューを開く。
「なんで私が---。」
「お、これこれ。ここの牛ほほ肉の煮込み、うまいんだよなぁ。食べる?」
「食べる。」
つい答えてしまった。男はにこっと笑う。いけない。この男のペースにしっかりはまってしまっている。
「だから、なんで私が----」
「海老のアヒージョとかもうまいよ。」
「バケットつけて。」
「りょーかい。」
しまった。またペースに乗せられた。
自分がくいしんぼうという自覚はあったけど、ここまでとは。
「この料理だったらワインとかもいいかもね。ビオワインのうまいの出してくれるから、いく?」
「・・・・・いく。」
もうだめだ。今日はとことん飲むしかない。
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