淫靡な研究室2#20~貴女が欲しい~
弥生がすこしのけぞったにも関わらず、涼介は追うように唇を重ねる。
唇からお互いの温もりを感じ、恍惚とした表情のまましばらく抱きしめ合う。
やがてゆっくりと唇を離すが、代わりにお互いの視線は絡んだまま離さない。
お互いの熱い吐息を感じ、潤む瞳で見つめ合い、どちらからともなく再び唇を重ねる。
貪るように唇を重ね、相手を乞うように舌を絡める。熱い吐息と共にくちゅっという水音が口の端から漏れる。
「はぁっ。涼介さ・・・・」
涼介は弥生の背中に回した手に力をこめ、弥生を抱きしめる。
熱い抱擁とキスの中で、弥生は蕩けそうになる。
「立花さん・・・。」
涼介の声に、閉じていた瞼をあける。
目の前には、すこしはにかんだような涼介の顔があった。
「立花さんが欲しい。今の私は、あなたの中にいる私ではないかもしれませんが、それでも私は貴女が欲しいのです。」
弥生はゆっくりと首を横に振る。
「涼介さんは、涼介さんです。私は、あなたが、そのままの貴方が好きなのです。だから、涼介さんも自分を受け入れてください。」
弥生の言っていることがよくわからないといった表情で、涼介は弥生を見る。
「あなたが好きです。あなただから好きなんです。涼介さん。大好き。世界で一番、好き。」
そう言って涼介にキスをした。
ポタッ
弥生の頬に水滴が落ちる。
弥生は微笑み、落ちてきた水滴の元の部分にたまっている水を舌ですくいとる。
「あ・・・・?」
涼介は驚き、弥生を見る。
自分が涙を流していることに、ようやく気付く。
「あ・・・・?わたし・・・・私は・・・・。」
指で拭った己の涙に視線を落とした後、弥生の顔を見る。
弥生は微笑みをたたえ、静かに涼介を見つめている。
「あぁ?!」
涼介の瞳は大きく揺れ、あたりを見回した後、再び弥生へと視線を戻す。
「や・・・よい?ここは・・・別荘?」
弥生の目が大きく見開かれる。
飛びつきたい気持ちを必死で抑え、弥生はにっこりとほほ笑みながらうなずく。
「私は・・・・。」
戸惑い瞳が揺れている涼介を弥生は無言でうんうんと頷き見つめている。
涼介は戸惑いながら、弥生の頬にそっと触れる。
弥生はそっと目を閉じて涼介を待つ。
ゆっくりと涼介の顔が近づいていった。
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